世界で一番好きな人
「や、やっと終わったあ…」



黙々と解くこと二時間。やっと数字地獄から解放された。


わからないところだらけで、何度瑚子に呆れた眼差しを向けられたことか。


千瑛も私とさほど変わらず、半分涙目になっていた。



「茉莉花はこの後バイトだっけ?」


「ううん、今日はないよ。だから千瑛と一緒に千春さんのお見舞い行くんだー」


「俺のプレゼント買い終わったんだから、さっさとバイトなんて辞めちまえばいいのに」


「またそれ言ってー。バイトって大変なことばっかだと思ってたけど、思ってたよりも楽しくてもう少し続けてみるって言ったよね!?」


「そうだけど、気に入らねぇ…」


「あはは、千瑛くんは河瀬くんがいるから気に入らないんでしょ?」


「え?なんで柊ちゃんいると気に入らないの?」
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