淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
気に入った相手と一度エッチすればそれで満足して終わり。
そんな自分こそ情けなかったんだと思い知った。

「まぁまぁ麻里奈には特別な血が混ざってるんだからそれは仕方ないことだよ。若い頃は余計に血気盛んになるんだし、今から本気の恋を知っても全然遅くないよ?」

自分のおすすめしたアニメが高評価だったので、鈴子はとてもうれしそうだった。
その夜ベッドに入った麻里奈はすぐに目を閉じたけれど、なかなか寝付けずにいた。
いいアニメを見て感動して泣いて、心がスッキリとしているはずなのに……身体の芯がたぎるように熱を持っていた。

サキュバスとしての血が内側から騒ぎ出す。
戸倉瑞樹との関係は丁寧に結んでいく。

そう誓ったばかりだというのに、麻里奈の身体は言うことをきかない。
滾った血を治めるためには一度発散してしまわないといけなかった。

麻里奈はベッドの中で見をよじり、右手を自分の太ももに這わせた。
久しぶりに感じるその感覚に身体がゾクゾクと喜びの声を上げる。
< 146 / 184 >

この作品をシェア

pagetop