淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
男の部屋にお邪魔するのだってもちろん初めての経験ではない。
もう数え切れないくらいに経験してきていることだった。

それなのに麻里奈の心臓は早鐘を打ち、緊張で頭の中が真っ白になってしまいそうだった。
カードキーで玄関を開けた戸倉瑞樹が先に入り、続いて麻里奈が部屋に足を踏み入れた。

綺麗に整頓された室内は戸倉瑞樹の真面目な性格が出ている。
白いソファに白いテーブル。

家具はほとんど白で統一されていて、その分優しい色の電球を使用して部屋全体を優しく包み込んでいる。
戸倉瑞樹のセンスの良さに感激しながら、ソファに座った。

「紅茶でいいですか?」
「はい」
戸倉瑞樹がキッチンへ向かっている間に麻里奈はリビングの様子を眺めていた。
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