淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
麻里奈が次に口を開いたのは、クロッキー帳を部屋に片付けて戻ってきてからだった。
「なに?」

「もしかして戸倉瑞樹はセクシー系の女は好きじゃないのかも」
「どうしたの急に?」

それは鈴子のクロッキー帳を見ていて感じたことだった。
麻里奈は最初から戸倉瑞樹に対してセクシー系で勝負していたけれど、実は清楚系やフェミニン系が好きなんじゃないだろうか。

だからいくら麻里奈が声をかけても反応が鈍いのだ。
だって、今の麻里奈は戸倉瑞樹の好みのタイプじゃないんだから。

相手がかわいかろうが美人だろうが、好みじゃなければ相手にしない人は沢山いる。
戸倉瑞樹もそのタイプなのかもしれない。

「もしもそうだとしたら、どうするの?」
鈴子の問いかけに麻里奈は突然頭を下げてきた。

清楚系やフェミニン系の服を持っている人は、今目の前にいるじゃないか。
「お願い鈴子、服貸して!!」
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