淫夢でも溺愛されたい！ 〜サキュバスは隣人にガチ恋する～

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戸倉瑞樹と同時に玄関ドアを開けた麻里奈は「今日も奇遇ですねぇ」と元気に声をかけた。
もちろん、こちらを向かせるためだ。

チラリと麻里奈に視線を向けた戸倉瑞樹は一瞬驚いたように目を見開いてそして「おはようございます」と、すぐ無表情になってしまった。

麻里奈の变化に驚いたはずなのに、それをほとんど顔に見せない。
だけど麻里奈は負けじと戸倉瑞樹の後を追いかけた。

今日は低めのパンプスを履いているので、身長差が大きく開いている。
横顔を見ようとしたらだいぶ上を向かないといけない。

「今日はとってもいい天気ですね」
服装を変えたから、昨日とは違ってゆっくりとハッキリと声を出してみる。

戸倉瑞樹はそれにも反応したように身じろぎをして「そうですね」と、小さな声で答えてきた。
やった、返事してくれた！

あからさまに無視をされないところを見ると、昨日よりも好印象みたいだ。