淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
☆☆☆

1度眠って頭がスッキリしたのが良かったのか、翌日早朝から麻里奈の表情は明るかった。
鼻歌交じりに化粧をする麻里奈を見て鈴子は首を傾げている。

「なにかいいことでもあった?」
「ふふっ。彼女がいるかどうか確認する手段をひらめいたの!」
麻里奈の目がキラキラと輝いている。

どうやって彼女の有無を聞き出すのか気になったけれど、なんだか嫌な予感がして鈴子はそれ以上突っ込んだ質問はしなかった。
それから麻里奈はいつもどおり出かける準備をして、戸倉瑞樹とタイミングを合わせて部屋を出た。

ただ違ったのはその直後の出来事だった。
高いヒールを履いていた麻里奈は足首をひねり、身体のバランスを崩していたのだ。

「キャア!?」
甲高い悲鳴を上げて隣から出てきたばかりの戸倉瑞樹により掛かる。
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