最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない
「集団で狩りをするってことか?」
「結果としてはそうなりますね。彼らは知能が低く、仲間意識だってありません。ただ貪欲な食への欲ばかりで恐れもないため、先に食ったもの勝ちという獰猛さで襲いかかってくるので、並みの専門討伐士でも苦戦するのです」
「つまり追い払うのが出来ないタイプの敵で、防御も効果がない。つまりは、片っぱしから殺していけば問題ない、ってことでいいのか?」

 サードが思いついた対抗策を口にすると、スミラギは「その通りです」と肯定した。

「悪魔の強い殺戮衝動は、常に攻撃一点という特徴がありますので、同じように防御を知らないあなたには、うってつけのターゲットだとも言えます。『死食い犬』の脚力とスピード、顎の力は強靭ですが、腐化した肉体は壊れやすいという弱点もあります」

 悪魔細胞を解放すると、動体視力や反射攻撃の威力も各段に上がる。その際には身体が限界を超えた力を引き出すため、衝撃の度合いによって筋肉細胞や骨はズタズタにもなるが、その代わり超治癒再生も数十倍の速度で行われる。
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