最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない
「何を言っているんだ、お前は?」

 ロイだけでなく、他の生徒会メンバーも皆「?」と同じような表情である。

 かなり腹が立つ光景である。余計に苛々したサードは、この計画は『一人の犠牲も出さないために練られたものである』ことを説明した。戦うのは『兵器である自分』の役割であり、ここにお前らがいるのが、かなりおかしな状況なのだ、と遠慮せず言い聞かせた。

「つまり、テメェらに大きな怪我をされたり、瀕死の重傷を負われたり。とくに、うっかり死なれでもしたらめちゃくちゃ困るんだよ――分かったか?」

 最後はそうまとめて、キッパリと言い聞かせるように告げてやった。

 すると、レオンが呆れたように「あなた、話を聞いていましたか?」と、実に不可解だと言わんばかりに眉を顰めてきた。

「悪魔と一緒に『死食い犬の年長者』が待機している可能性がありますから、私たちで『皇帝』をしっかりサポートするという手順を、今さっき、話し合ったばかりでしょう」
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