最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない
「なんか年長者って言い方が嫌だな……。というか、お前ら俺の話をちっとも聞いてないし理解してもいないな!? しかもッ、俺はつい直前のテメェらの話し合いには参加してねぇよ! それに『私たち』ってなんだ、俺は聖騎士じゃねぇし、部下になった覚えもないんだけど!?」

 チクショーこいつらマジで埋めたいッ。

 サードは思いのままに言葉を吐き出すと「ぐぅ」と頭を抱えた。揃いも揃って、とにかく扱いにくいったらありゃしない。人の話くらい聞けよ、と引き続き口の中で忌々しげに愚痴ってしまう。

「頭を抱えるよりも先に、とっとと『首飾り』を返せ。もうお前が持っていても意味がないだろう」

 こちらの意見など聞く耳を持たないと言わんばかりに、膝の上で頬杖をついたロイが、余った方の手を差し出してきた。

 どうやら引く気は微塵もないらしい。サードは頭を上げると、ロイ達を一緒くたに見つめ返したところで、思わず深い溜息を吐いた。

「……あのな、悪魔を確実に殺すために俺がいるのであって、あんたらには事が終わるまで、どっかに隠れていて欲しいんだけど――」
「断る」
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