最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない
 とすれば、あの四人が死なないようサポートしながら、出来るだけ早く悪魔と戦えるよう『死食い犬』を確実に仕留めていく方が最善か。

 どうせ一番手を譲ろうとしないだろうし、まずは悪魔の相手をロイに任せるしかない。多分、ロイであれば、しばらくは悪魔と一対一でもどうにかもってくれ――と考えていたところで、レオンに脇腹を小突かれた。

 サードは「なんだよ?」と顰め面を向けた。

「相手の『死食い犬』の再生能力――つまり損傷個所の回復が早過ぎる場合は、どうすればいいのですか?」
「一瞬で首を刎ねるか、心臓もしくは頭を潰せば大丈夫だ。超治癒再生のエネルギーを魔力で補っているのなら、魔力が枯渇してくれるまで切り刻むってのもありだとは思う――つまりは、肉体の再生が追いつかないスピードで壊し続ける。けどまぁ、確実に急所を狙う方が早いだろうな」
「全く、面倒な相手になる予感しかしませんね。…………事が終わったら『死食い犬』にも進化があることを、図鑑にも正確に書き足して頂けるよう、この機会に分析してやるとしましょう」
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