最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない
終章前 そして彼は
死んだら『あの世』とやらに行けるらしい。
そんな事を、外から連れて来られた仲間の誰かが言っていた。死んだ人間の魂は、永遠の眠りの向こうにある、美しい場所に辿り着いて、平和に暮らせるのだとか。
兵器でも行けるのか、と誰かが問うと、その仲間は「半分は人間だもの。きっと『僕らだけのあの世』に行くんだよ」とはにかむように答えていた。
じゃあ死んだらまた会えるのか、と、みんなで笑ったのを覚えている。
ようやく何もかも終わったのだ。こんなに深く眠れたのは初めてだと思えるくらいに心地良くて、サードは誰にも邪魔されない眠りを噛み締めた。
穏やかな心地がするコレが、『あの世』なのかと思った。ずっとこうしていたいと思うくらいに、とても『柔らかく』て、『暖か』い。
そう考えたところで、少しだけ可笑しさが込み上げた。だって『暖かい』なんて感覚は、幼少期以来だ。
寝心地の良いシーツの柔らかい感触に包まれて、まるで休日の自室で惰眠を貪るような既視感を覚えた。意識が浮上し始め、急速に腹が減ってきて――
サードはそこで、「ん?」と疑問を覚えた。
そんな事を、外から連れて来られた仲間の誰かが言っていた。死んだ人間の魂は、永遠の眠りの向こうにある、美しい場所に辿り着いて、平和に暮らせるのだとか。
兵器でも行けるのか、と誰かが問うと、その仲間は「半分は人間だもの。きっと『僕らだけのあの世』に行くんだよ」とはにかむように答えていた。
じゃあ死んだらまた会えるのか、と、みんなで笑ったのを覚えている。
ようやく何もかも終わったのだ。こんなに深く眠れたのは初めてだと思えるくらいに心地良くて、サードは誰にも邪魔されない眠りを噛み締めた。
穏やかな心地がするコレが、『あの世』なのかと思った。ずっとこうしていたいと思うくらいに、とても『柔らかく』て、『暖か』い。
そう考えたところで、少しだけ可笑しさが込み上げた。だって『暖かい』なんて感覚は、幼少期以来だ。
寝心地の良いシーツの柔らかい感触に包まれて、まるで休日の自室で惰眠を貪るような既視感を覚えた。意識が浮上し始め、急速に腹が減ってきて――
サードはそこで、「ん?」と疑問を覚えた。