最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない
 まぁ、風紀委員会の方は大丈夫か。そう気軽に考えたのだが、それから数時間もしないうちに困った事になった。

 昼食時間になる頃には、ひどく腹がすいてしまっていた。

 これまでは、学食を利用せずほとんどをパンで済ませていた。しかし、療養している間に『食べないと戦が出来ない』という言葉の意味を実感していたサードは、ガッツリとメシを食わないとアウト、というくらいの空腹感に悩まされた。

 あまり乗り気はしなかったのだが、復帰したら食堂を利用なさい、とはスミラギにも勧められていた。仕方なく活用する事にくして、リューに「食券の買い方を忘れたんだが……」と訊いてみた。

「食券?」
「えっと、その、ちょっと今日は食堂で食おうと思っているんだけど。あの、全然行ってなかったから使い方を忘れて――」

 そうしたら、リューが唐突に立ち上がって「是非行きましょう! 今すぐに!」と大きな声を出した。そこで学食行きが決定し、ちょうど居合わせた三人の部員と共に、校舎一階にある食堂に向かう事になった。
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