祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~
このシチュエーション、落ち込む。泣きそう。好きな人に好きだと言って、避けられた。これって、もう諦めるしかない状況じゃない?
その時に、ふと目に付いた。いくつかより集まって咲いているうちの一輪の枯れた花に、私は目を留めた。
発動条件が少し問題あるせいで、無用の長物になってしまった私の『祝福』だけど、人を若返るなら、枯れた花だって出来るのかな?
私はプツリと枯れた花を取って、ほんの好奇心のつもりでそれに唇を押し当てた。
「っ……わっ」
小さな光が瞬いて、枯れていたはずなのに瑞々しい花へと戻った。やっぱり私の『祝福』は、そういう能力で合っていたみたい。
なんとなく実験するつもりで二回目のキスをしても、それは想像通りの蕾には戻らなかった。
「あれ? どうして? これは……若返るだけって訳じゃ、ないのかな?」
「そのようです」
「わっ……! ど、どうして?」
聞き覚えのある声に振り向けば、私を避けていたはずのジュリアスがすぐ後ろに居た。
「ハミルトンに聞きました。聖女様。申し訳ありませんが、ご自分の御身の尊さを理解していらっしゃいますか?」
その時に、ふと目に付いた。いくつかより集まって咲いているうちの一輪の枯れた花に、私は目を留めた。
発動条件が少し問題あるせいで、無用の長物になってしまった私の『祝福』だけど、人を若返るなら、枯れた花だって出来るのかな?
私はプツリと枯れた花を取って、ほんの好奇心のつもりでそれに唇を押し当てた。
「っ……わっ」
小さな光が瞬いて、枯れていたはずなのに瑞々しい花へと戻った。やっぱり私の『祝福』は、そういう能力で合っていたみたい。
なんとなく実験するつもりで二回目のキスをしても、それは想像通りの蕾には戻らなかった。
「あれ? どうして? これは……若返るだけって訳じゃ、ないのかな?」
「そのようです」
「わっ……! ど、どうして?」
聞き覚えのある声に振り向けば、私を避けていたはずのジュリアスがすぐ後ろに居た。
「ハミルトンに聞きました。聖女様。申し訳ありませんが、ご自分の御身の尊さを理解していらっしゃいますか?」