イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。
+。:.゚ஐ

 

「……ていう、夢小説の話かな?」

 翌朝。 ひと通り話を聞いた茉穂ちゃんが神妙な面持ちで私に聞いた。

「ううん、本当にあった昨日の話……」

「「……」」

 騒がしい朝の教室で、私の話を聞いていた二人だけ、時間が止まったみたいにかたまっている。

「あ……あれ……?」

 二人とも、息してる?

「……とりあえず赤澤くんが彩美を相当好きってことだけはわかった」

 トモちゃんがようやく話し出してくれて安心しつつ、昨日の依澄くんを思い出してカカッと頬が熱くなる。

「ここまでくると執着に近いよね」

「なおさらなんで?」

「なにかしらのきっかけはありそうだよね……一目惚れとか、優しくされたとかさ」

「きっかけ……」

 そうだよね。 きっとなにかきっかけがあって好きになってくれたはず。

 でも、図書委員として当たり前のことしかしてこなかったし、ひとめぼれは……ありえないしなぁ。
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