イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。
「ねぇ、今の彼女?」

 通りすがった女の子二人組の声が耳に入った。

「え、ないっしょ」

「あはは、だよね!なに、どういう関係~」

 急に恥ずかしくなって、私はカァッと熱くなる顔を俯かせた。

 ……分かる。 誰が見たって、釣り合ってないよね。

 横目で隣を見てみると、依澄くんは聞こえなかったのか、黙々とアイスを食べ続けている。

 何気ない横顔も、ほんとに絵になるなぁ。

 一方の自分のしょぼさに、気分がどんどん落ち込んでくる。

 オシャレな場所に、私だけ浮いてる気がする。

 こんなに可愛いアイスも、私なんかに食べられて可哀想になってきた……。


「先輩」
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