イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。
 今度の日曜日、私は依澄くんと映画デートに行くことになった。

 今は親友たちにデート用の服選びを手伝ってもらっているところ。


「それにしても気になるね、そのきっかけ」


 トモちゃんが私に青チェックのスカートと白の花柄スカートを交互にあてながら言った。
 

「文化祭、彩美すっごい忙しそうにしてたもんね。色んな所から声かけられて走り回って」

「その中に中二の赤澤依澄がいたの?」

「あんなイケメンいたら忘れなそうだけどね」

「そうなの、さすがに私も覚えてると思う…!」

「まー中二でしょ?結構雰囲気違ったのかも」

「んー……思い出したいなぁ」


 依澄くんの照れ顔を思い出して、つい笑みがこぼれる。
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