イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。
「女好き?」
依澄くんが?
「うん。今ある女嫌いって噂もカモフラするために敢えて流したんじゃないか、とか」
「えー?あはは、ないでしょ~」
「中学のとき赤澤くんサッカー部だったんだけど、チームメイトの彼女を寝取ったんだって」
「え!?」
寝取った…!?
「依澄くんはそんなことしないよ!」
無性に腹が立って、柄にもなく大きい声を出した。 二人がビクッとする。
「冗談でも本気にしちゃ駄目だよ、そんな噂…!最低!」
「ご、ごめん、勿論全部信じてるわけじゃないよ。念のため耳に入れておいた方がいいかなって思っただけだから、ね?」
慌てふためくトモちゃんを見ても、眉間や手のひらにこもった私の憤りは消えてくれない。
「着替えるっ!」
「あ……うん」
気まずい顔をするトモちゃんと茉穂ちゃんを残し、私は試着室のカーテンを閉めた。
『赤澤くんって女の子嫌いって話じゃなかった?』
『それを彩美が覆したってこと?』
『まっさか~!』
不意に自分たちでした会話を思い出して、ザァッと目の前が暗くなるような感覚がした。
……もし
もし、女好きっていう噂の方が本当だったら
私以外にもそういう女の子が……?
ううん、そんなわけない、絶対そんなことない。
私は首を横にブンブンと振って不穏な想像を追い払った。
依澄くんが?
「うん。今ある女嫌いって噂もカモフラするために敢えて流したんじゃないか、とか」
「えー?あはは、ないでしょ~」
「中学のとき赤澤くんサッカー部だったんだけど、チームメイトの彼女を寝取ったんだって」
「え!?」
寝取った…!?
「依澄くんはそんなことしないよ!」
無性に腹が立って、柄にもなく大きい声を出した。 二人がビクッとする。
「冗談でも本気にしちゃ駄目だよ、そんな噂…!最低!」
「ご、ごめん、勿論全部信じてるわけじゃないよ。念のため耳に入れておいた方がいいかなって思っただけだから、ね?」
慌てふためくトモちゃんを見ても、眉間や手のひらにこもった私の憤りは消えてくれない。
「着替えるっ!」
「あ……うん」
気まずい顔をするトモちゃんと茉穂ちゃんを残し、私は試着室のカーテンを閉めた。
『赤澤くんって女の子嫌いって話じゃなかった?』
『それを彩美が覆したってこと?』
『まっさか~!』
不意に自分たちでした会話を思い出して、ザァッと目の前が暗くなるような感覚がした。
……もし
もし、女好きっていう噂の方が本当だったら
私以外にもそういう女の子が……?
ううん、そんなわけない、絶対そんなことない。
私は首を横にブンブンと振って不穏な想像を追い払った。