イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。
「とうと……」

 ……?

「尊すぎて泣けてきた……」

「えっ」


 思わず顔をあげると、


「ちょっとすいません」


 依澄くんにギュッと抱きしめられた。
 

「~~~……っ!?」


 意外に逞しい腕の中にすっぽり閉じ込められて、その感触や甘い香りに意識が飛びそうになる。


「い、いい依澄く……っ」

 てかここ、駅……!

「かわいすぎます、先輩……どこまで俺を翻弄したら気が済むんですか。しょっぱなから殺す気ですか」

「っ、」


 そんなの、こっちのセリフだよ……!
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