イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。
「え……えー!あはは、二人ともどうしたのー」

 ララちゃんは、驚いた顔から笑顔に変えてこちらに歩いてきた。

 サッカー部の男の子たちが、ララちゃんのあまりの可愛さに顔を赤くしている。

「……今、たまたま!な!」

 大成くんが依澄くんの肩を叩いた。

「うん。ララは?ひとり?」

 依澄くんが〝ララ〟って名前を呼び捨てにするたび、なんとなく胸が苦しくなる。

 依澄くんと大成くんの間に立っていた私は、少し後ずさった。

「ううん、いま友達がトイレ行っててー……」

 と、そこでララちゃんと目があった。

 大きな目でじっと見つめられてしまったので、何か言わなくちゃって思うけど、緊張でうまく声にならない。

「彼女?」

 ララちゃんが私の目を見て言った。

「あ……はぃ」

 咄嗟に頷いてしまった。
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