イケメン過ぎる後輩くんは、可愛い先輩を甘やかしたい。
「それ本当?」

「夢オチとか言わないでよ?」

「うん……今見てるのが夢じゃなかったら、本当だと思う」

「「……」」


 茉穂ちゃんとトモちゃんが絶句するのも無理はない。

 だって依澄くんはこの学校で知らない人はいない有名な男の子。


「赤澤くんって、中学のときモテすぎて校内で紛争が起きたって噂の?」

 私はうんうんと頷く。

「メンズNonoのモデルにスカウトされたって噂の?」

 うんうん。うんうん。

「「……」」

 茉穂ちゃんとトモちゃんは、私のことを上から下までくまなく見ると、神妙な面持ちで声をそろえた。

「「……ありえなくない?」」
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