離婚記念日
新生活が始まると太一くんは毎日遅くまで忙しくなってきた。学生の頃の忙しさとはまた違い、時間も朝は早く、夜は遅い。
体が保つのが心配になる程だったが、私と会う時にはそんなそぶりも見せない。
休みのたびに出かけたり、彼の部屋で過ごしたりしていた。
一緒に食事をし、一緒に眠る。
一緒に笑い、寂しさを分け合い、気持ちを共有した。
自然とこの先の未来のビジョンが見えて来た。
この人となら一生一緒に過ごしたいと思うようになっていった。
太一くんも同じ気持ちを伝えてくれた。
私が4年生になり就活を始めようとした時、彼の部屋でプロポーズをされた。
「莉美。卒業したら結婚しよう。絶対にこれからも大切にする。今以上に幸せにする。だから結婚してください」
ストレートな彼の言葉に胸を鷲掴みにされ、私は何度も何度も頷いた。
涙が溢れ出て、声が震えてしまう。
「はい……。よろしくお願いします」
「良かった」
彼はチェストからジュエリーケースを取り出して来ると、私の薬指にそっとはめてくれた。
プラチナのリングに、輝くダイヤがはめられていた。
「素敵」
「気に入った?」
「うん。ありがとう」
左手に輝く真新しいリングに胸がときめいた。
太一くんは私の両親に挨拶に来てくれ、まだ早いのではないかと諭す父に頭を下げた。最終的に私たちの気持ちを尊重すると言われ許してくれた。
結婚するのなら、と就職を悩んでいたが、太一くんはどちらでもいいと言ってくれたので私は就職を決めた。
体が保つのが心配になる程だったが、私と会う時にはそんなそぶりも見せない。
休みのたびに出かけたり、彼の部屋で過ごしたりしていた。
一緒に食事をし、一緒に眠る。
一緒に笑い、寂しさを分け合い、気持ちを共有した。
自然とこの先の未来のビジョンが見えて来た。
この人となら一生一緒に過ごしたいと思うようになっていった。
太一くんも同じ気持ちを伝えてくれた。
私が4年生になり就活を始めようとした時、彼の部屋でプロポーズをされた。
「莉美。卒業したら結婚しよう。絶対にこれからも大切にする。今以上に幸せにする。だから結婚してください」
ストレートな彼の言葉に胸を鷲掴みにされ、私は何度も何度も頷いた。
涙が溢れ出て、声が震えてしまう。
「はい……。よろしくお願いします」
「良かった」
彼はチェストからジュエリーケースを取り出して来ると、私の薬指にそっとはめてくれた。
プラチナのリングに、輝くダイヤがはめられていた。
「素敵」
「気に入った?」
「うん。ありがとう」
左手に輝く真新しいリングに胸がときめいた。
太一くんは私の両親に挨拶に来てくれ、まだ早いのではないかと諭す父に頭を下げた。最終的に私たちの気持ちを尊重すると言われ許してくれた。
結婚するのなら、と就職を悩んでいたが、太一くんはどちらでもいいと言ってくれたので私は就職を決めた。