心〜希望をくれた君〜

降参

屋上を出て、そのまま靴箱へ向かう。

今日ももう帰ろう……。

私授業全然受けてないけど。このままだとサボり魔だけど。

結局家に帰ってゴロゴロする。

……希龍を調べてみるか。

カタカタカタ、、タン

うわー、いい噂ばっかり。強いのも本当みたいだな。

でも…、姫にはならない。いや、“なってはいけない”。

私なんて、わたしなんて…、ワタシナンテ!!


はぁ、今日はダメだ。思考がダメな方に引っ張られる。漣斗達のせいだ…。

よし、もう寝よう。

“あの時の誓い”を、破らぬように。

漣斗達も、あんなキッパリ断ったし諦めたでしょ。


ーその考えが甘かったことを、この時の私はまだ知らない。
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