心〜希望をくれた君〜

「ねえねえそれよりさ〜!ゆーちゃんってお菓子好き⁇」

ずっと黙っていた悠か喋りだした。
好き、か…。

「…好きって、なに?」


「「「「「は(え)⁇⁇⁇」」」」」


みんな声がおそろいのことで。仲良いね。

「えっと…。好きっていう感情が分からないってこと⁇」

「あー、うん。なに?それ。私は欠陥人間だから。“好き”が分からない。………いや、“忘れた”んだけどね。」

最後に声にでてしまったことは、聞こえてないみたい。よかった。
気づけば、みんな私を凝視している。

「…そこまでとはな。」

「‼︎どういうこと?漣斗。」

「いや、こいつの瞳は真っ黒だし、笑ったこともないしな。」

千紘と漣斗しか動いてないけど…。
と思ったら、

「……。」

珍しく悠が黙っている。

「悠⁇」

声をかけると、ハッとしたような様子。

「なに?ゆいちゃん!」

「いや、別に。」

「ならいいけど…。これからも仲良くしようね!ゆーちゃん♪」

「…ありがと。」
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