心〜希望をくれた君〜

初めて彼女というものができたあの時の俺は、浮かれきっていた

1ヶ月記念日には、その女が好きだった高級菓子をプレゼントした

2ヶ月記念日には、その女が行きたがっていた、有名レストランに行った

そんな、小6にしては結構本格的なカレカノだった



ーそして、あの日。俺にとって忘れることのできない、憎たらしい日。

その日は、3ヶ月記念日だった

今度はネックレスを渡そうと、放課後5時に空き教室に来てくれと伝えていた

だがあの時。俺は早めに空き教室に向かっていた

その教室が目に見えた時、あの女と、その友達の話し声が聞こえてきた


「早瀬くんと付き合ってるんでしょ〜?超ラブラブじゃん!」

「ほんとに小6〜?って感じ!」

俺たちは、こんなふうに思われていたんだと嬉しくなっていた


ーその時、

「ラブラブ〜⁇まあ春希、あたしにベタ惚れだしねー。めっちゃイケメンで、金持ちっぽいんだよね!顔がよかったから告白OKしたけど、よく見たら目が紫なの!」

「ええー!最悪じゃん!玉に瑕!」

「そうなの!真っ暗で、不気味なの。でさ、3ヶ月記念の今日、多分プレゼント貰えるんだよね〜。その後も色々貰いまくって、卒業式の日に振ろうかなって!」

「いいじゃん!卒業式の日に振るっていうのが天才!」

「でしょ〜。中学バラバラだろうしね!」


……………は?

顔でOK?プレゼント貰いまくって振る?目が、不気味⁇

そんな、こと…、あるか?


あの時の俺は信じられなかった

いや、信じたくなかった

< 45 / 53 >

この作品をシェア

pagetop