心〜希望をくれた君〜
初めて彼女というものができたあの時の俺は、浮かれきっていた
1ヶ月記念日には、その女が好きだった高級菓子をプレゼントした
2ヶ月記念日には、その女が行きたがっていた、有名レストランに行った
そんな、小6にしては結構本格的なカレカノだった
ーそして、あの日。俺にとって忘れることのできない、憎たらしい日。
その日は、3ヶ月記念日だった
今度はネックレスを渡そうと、放課後5時に空き教室に来てくれと伝えていた
だがあの時。俺は早めに空き教室に向かっていた
その教室が目に見えた時、あの女と、その友達の話し声が聞こえてきた
「早瀬くんと付き合ってるんでしょ〜?超ラブラブじゃん!」
「ほんとに小6〜?って感じ!」
俺たちは、こんなふうに思われていたんだと嬉しくなっていた
ーその時、
「ラブラブ〜⁇まあ春希、あたしにベタ惚れだしねー。めっちゃイケメンで、金持ちっぽいんだよね!顔がよかったから告白OKしたけど、よく見たら目が紫なの!」
「ええー!最悪じゃん!玉に瑕!」
「そうなの!真っ暗で、不気味なの。でさ、3ヶ月記念の今日、多分プレゼント貰えるんだよね〜。その後も色々貰いまくって、卒業式の日に振ろうかなって!」
「いいじゃん!卒業式の日に振るっていうのが天才!」
「でしょ〜。中学バラバラだろうしね!」
……………は?
顔でOK?プレゼント貰いまくって振る?目が、不気味⁇
そんな、こと…、あるか?
あの時の俺は信じられなかった
いや、信じたくなかった