愛でられて、絆される
“とっても嫌なんだ”

思いがけない、那王の言葉。
絆奈は傷つき、目があっという間に潤み出した。

「あ…絆奈!?
泣かないで?
嫌って言うのは、そうゆう意味じゃなくて!」
ガタッと椅子から立ち上がり、絆奈の元へ行き抱き締めた。

「………」

「絆奈が綺麗になってくと、さっきみたいにナンパされたり、袴田みたいな奴に口説かれたりするでしょ?
……………そんなの…嫉妬で、頭がおかしくなる……!
絆奈は、僕だけの絆奈でしょ?
……………だからこれ以上…綺麗にならないで……?」
絆奈にすがるように言葉を吐く。

「…………狡いよ…」
そんな那王に、絆奈はポツリと言った。

「え?」
向き直る、那王。

「嫉妬しちゃうのは、那王くんだけじゃないよ?」

「え?絆奈?」
苦しそうに見上げる絆奈の頬に触れた。

「私の職場、那王くんファン多いんだよ?
街歩いてても、那王くんは目を惹くし。
私だって嫉妬してばっかなんだよ?」

「絆奈…」

「自分だけが好きみたいな言い方しないで!!
那王くんだって、私だけの那王くんだもん!!
那王くんこそ、これ以上カッコ良くなんないで!!」

「絆奈…
うん!なんない!!
絆奈の前でだけ、カッコ良くなる!!」
そう言って、絆奈に顔を近づける。

絆奈は頷き、ゆっくり目を瞑った。

二人の口唇が重なる。
そのまま深くなって、どっちの息かわからなくなる。

「ん…絆奈…」
「……/////那王く…」
貪り合って口唇を離すと、額と額をくっつけた。

「絆奈…ベッド行こ?」
「え?でも、まだご飯……」

「うん、でも我慢できない━━━━━」
那王は、絆奈を抱き上げた。


寝室に向かい、ベッドに下ろす。
絆奈を組み敷いて、頬に触れ撫でた。

「絆奈、好き…好きだよ…!」
「私も好きだよ」

「抱いていいよね?」
「うん…/////」

那王の綺麗な顔が近づき、口唇が重なる。
深くなって、身体が熱くなっていく。

那王の口唇が、絆奈の身体に落ちていく。

「ん……ぁ…な、お…く…」
「絆奈…気持ちい?」

「ん…気持ちい…」
「フフ…
…………絆奈、いい…?」

顔を赤くして頷くと、那王が「手…繋ご?」と言って、二人は繋がった。
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