愛でられて、絆される
寂しい夜
季節は夏になり、那王達の地域も梅雨入りしていた。
「毎日、雨ばっかだね…」
「そうだね」
那王と絆奈は、揃って休日で朝から自宅でゆっくりしていた。
「外出れないと、なんかなまっちゃうね…」
「うーん…でも僕は、外出れなくてもいいよ!」
「えー!」
「だって、絆奈にずーっとくっついていられるし!」
絆奈を抱き締め、啄むキスを繰り返した。
絆奈を愛でていると、絆奈が窓の様子を窺うようにジッと見つめていた。
「絆奈?どうしたの?」
「雷、ならないよね……?」
「雷?」
「うん…」
「どうだろ?」
那王が立ち上がり、窓際に立って外を見上げた。
雲行きが怪しい。
那王が振り向き、絆奈を見た。
その瞬間、外がピカッと光った。
━━━━━!!!?
絆奈が目を見開いて、すぐにギュッと目を強く瞑り、両耳を塞いでうずくまった。
「絆奈!!?」
慌てて那王が、絆奈に駆け寄り抱き締める。
ドドーーーン!!!!と雷が落ちた音が響く。
腕の中で絆奈が、ギュッと那王の服を握りしめた。
「絆奈!大丈夫!!?」
「う、うん…
………雷…だめ、なの…私…」
「そっか。
大丈夫だよ!
ずっと傍にいて、抱き締めてるからね!」
ゆっくり背中をさすり言った那王に、絆奈は頷き更に抱きついた。
しばらくして━━━━━
「雷、落ち着いてきたみたいだね…」
ずっと絆奈の背中をさすり、安心させるように声をかけていた那王が窓の外を見ながら言った。
「う、うん…」
離れて、那王を見上げる。
「絆奈、コーヒー飲む?」
「うん」
「ん。入れてくるね!」
絆奈の頭をポンポンと撫で、ソファから立ち上がった。
「………」
絆奈は何故か寂しくなる。
パタパタ…と那王を追いかけ、後ろから抱きついた。
「ん?絆奈?どうしたの?」
「ううん」
振り向く那王に、首を横に振り更に抱きつく。
「……??」
結局、那王がコーヒーを淹れている間ずっとくっついていた。
「はい、どうぞ?」
ソファに並んで座り、那王にカップを手渡される。
「ありがとう!」
お礼を言って、カップに口をつけた。
すると、ゆっくり那王が頭を撫でてきた。
それが心地よくて、気持ち良さそうに目を瞑った。
そんな穏やかな時間。
那王の言葉が、引き裂く。
「絆奈、あの…ね?」
「ん?」
「来週…てゆうか明日からなんだけど………
五日間、出張に行かなきゃいけないんだ」
「毎日、雨ばっかだね…」
「そうだね」
那王と絆奈は、揃って休日で朝から自宅でゆっくりしていた。
「外出れないと、なんかなまっちゃうね…」
「うーん…でも僕は、外出れなくてもいいよ!」
「えー!」
「だって、絆奈にずーっとくっついていられるし!」
絆奈を抱き締め、啄むキスを繰り返した。
絆奈を愛でていると、絆奈が窓の様子を窺うようにジッと見つめていた。
「絆奈?どうしたの?」
「雷、ならないよね……?」
「雷?」
「うん…」
「どうだろ?」
那王が立ち上がり、窓際に立って外を見上げた。
雲行きが怪しい。
那王が振り向き、絆奈を見た。
その瞬間、外がピカッと光った。
━━━━━!!!?
絆奈が目を見開いて、すぐにギュッと目を強く瞑り、両耳を塞いでうずくまった。
「絆奈!!?」
慌てて那王が、絆奈に駆け寄り抱き締める。
ドドーーーン!!!!と雷が落ちた音が響く。
腕の中で絆奈が、ギュッと那王の服を握りしめた。
「絆奈!大丈夫!!?」
「う、うん…
………雷…だめ、なの…私…」
「そっか。
大丈夫だよ!
ずっと傍にいて、抱き締めてるからね!」
ゆっくり背中をさすり言った那王に、絆奈は頷き更に抱きついた。
しばらくして━━━━━
「雷、落ち着いてきたみたいだね…」
ずっと絆奈の背中をさすり、安心させるように声をかけていた那王が窓の外を見ながら言った。
「う、うん…」
離れて、那王を見上げる。
「絆奈、コーヒー飲む?」
「うん」
「ん。入れてくるね!」
絆奈の頭をポンポンと撫で、ソファから立ち上がった。
「………」
絆奈は何故か寂しくなる。
パタパタ…と那王を追いかけ、後ろから抱きついた。
「ん?絆奈?どうしたの?」
「ううん」
振り向く那王に、首を横に振り更に抱きつく。
「……??」
結局、那王がコーヒーを淹れている間ずっとくっついていた。
「はい、どうぞ?」
ソファに並んで座り、那王にカップを手渡される。
「ありがとう!」
お礼を言って、カップに口をつけた。
すると、ゆっくり那王が頭を撫でてきた。
それが心地よくて、気持ち良さそうに目を瞑った。
そんな穏やかな時間。
那王の言葉が、引き裂く。
「絆奈、あの…ね?」
「ん?」
「来週…てゆうか明日からなんだけど………
五日間、出張に行かなきゃいけないんだ」