愛でられて、絆される
「んん…はっ……ぁ…」

深いキスをする二人。
キスする音が、やけに耳に響いてなんだかエロい。

「絆奈…/////」
「んん…/////」

「……/////」
(わ…絆奈のキス顔、エロい…/////
結構、クるな…これ/////)

「ゆりは…らく…/////」
「絆奈…」

「もっ…とし、て…?
由利原く…キス、気持ちい…/////」

「……/////」
(だから!煽んないでよ…//////)

完全に煽られ、那王は口唇を奪い貪った。

あとは互いに10年間の想いをぶつけるように、求め合い抱き合った。


そして、今は一緒に風呂に入っている二人。
湯船に浸かり、那王が絆奈を足で挟んで後ろから包み込んでいる。

「絆奈、好き、好き…」
まだまだ愛し足りない那王は、絆奈の肩やうなじにキスを繰り返す。

「ん…」

「身体、辛くないかな?」

「え?うん、大丈夫だよ!」

「良かった。
僕、夢中になって激しくなっちゃったから(笑)」

「幸せ…だったよ!」
振り返り、微笑む。
那王も微笑んで、自然と二人の口唇が重なった。


「━━━━絆奈って、何処に住んでるの?」
ソファに並んで座り、那王が絆奈の腰を抱いている。
「ん?
まだ、実家だよ」

「そうなんだ」
「だから、もうすぐ帰んなきゃ!」

「え……帰…るの?」
那王の瞳が切なく揺れた。

「え?由利原くん?」

「泊まってかない?
まだ、離れたくない……」
腰を抱いている手に、力が入る。

(か、可愛い…/////)
「待ってね!親に連絡するから」

電話をするため立ち上がろうとすると、グッと引き戻された。
「へ!?」

「離れないで?
ここで、電話しなよ」
後ろからギュッと抱き締められた。

「う、うん/////」
那王の腕の中で、母親に連絡する。

「━━━━もしもし、お母さん?
うん。あ、あのね!
今日、その…泊まって帰るから。
…………え!?あ、うん、そうだよ/////
うん、わかった。
じゃあ、おやすみなさい……」

通話を切ると、振り向き“じゃあ、お言葉に甘えて泊まるね!”と微笑んだ。

那王も、心底嬉しそうに笑った。
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