愛でられて、絆される
それから、寝室に移動し抱き合っている那王と絆奈。

「━━━━━絆奈…このまま…入れていい?」

「……/////」
顔を赤くして頷く、絆奈。

「僕の言ってる意味、わかる?
“このまま”って言ってるんだよ?」

「うん…/////
いいよ/////
私達、婚約者同士でしょ?」

「……/////」
(なんで、こんな…/////)

愛おしいんだろう━━━━━━

繋がって、絆奈の甘い声が漏れて、那王がもっと煽られる。
那王は、夢中で絆奈の身体を貪った。

好きで、好きで、好きで、好きで堪らない。
「絆奈…愛してるよ………」


果てて━━━いつものように那王が腕枕をして絆奈の頭を撫でている。
「絆奈…幸せにするからね……!」

「……………違うよ、那王くん」

「ん?」

「“二人で一緒に”幸せになるんだよ?
それが、結婚するってことだよ!」

「あ…そっか……!
そうだよね……!
…………僕の両親は…“それが”足りなかったのかな……?」

「でも、きっと必死だったんだと思うよ?
那王くんのお父さんとお母さん。
お父さんは仕事人間だったとしても、きっと那王くんとお母さんの幸せのために必死に働いてたんだろうし、お母さんだって寂しくて、誰かに慰めてほしくてすがったんだと思う。
誰だって、苦しい時や悲しい時、何かにすがりたくなると思う。
もちろん、那王くんを傷つけたことは許されない。
だけど……やっぱり、ご両親がいたから私は那王くんに出逢えた。
だから、そこは感謝したい……!」

「そうだね……!」

「ご両親が出来なかった分まで、一緒に幸せになろっ!!」

絆奈が微笑み言うと、那王も微笑み口唇を寄せた。
チュッ!チュッ!と啄んで、深くなる。

「ん…絆奈…も…一回しよ…?」
「え?」

組み敷いた那王。
頬や首、鎖骨などにキスを落とす。

「ね?お願い、絆奈…
僕を受け入れてくれるんでしょ?」

「あ…それ、狡いよぉ…」

「フフ…狡い言い方してるよ(笑)
だって、それくらい絆奈が欲しいんだもん!
…………ね?しよ?」

「うー」

「フフ…大丈夫!その気にさせてあげるから!」
那王の口唇や舌、手が絆奈の身体に落ちていく。

「ん…ぁ…な、おく…だめ……」
シーツをたぐり寄せるように握り、甘い声を漏らす。

「ん?ダメ?どこが?
ここ?」

「ん…/////そこ…/////」

「フフ…“その気に”なったみたいだね!
可愛いなぁ/////」
(ほんと、エロ…/////)

煽られるように、那王は絆奈を愛し尽くすのだった。

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