能ある魔女は目を隠す?!二つの秘密を抱えたお世話係は知らない間に王子に溺愛されてました!
ドンドンドン!

と、音がしたかと思ったら、すでに山賊たちが、
レオナルドの足元にピクリともせず転がっていた。

早過ぎて見えなかった・・・。

マリーは驚いた。マリーは恐る恐るレオナルドに、

「こ、殺したんですか?」

と、聞くと、

「まさか!峰打ちだよ。30分もすれば気が付くだろうから、
今の間に、出発しよう。」

と、笑顔で言った。

「・・・はい。」

レオナルドは、リュックを背負うとそのまま歩き出した。
マリーはすでに逃げる気満々でリュックを背負っていたので、そのまま
レオナルドの横を歩き出した。

「あの・・・。」

「ん?」

「すごくお強いんですね。」

「いや、まだまだだよ。さっきの連中が弱すぎただけだ。」

と言った。

いやいや、あんな斧とか鎌とか振り回してるやつら相手に弱いわけないでしょ。

レオナルドは立ち止まり、

「怖かったか?」

と、言ってマリーの顔を覗き込んんだ。マリーは恥ずかしさと驚きで、

「いやいや、かっこよかったです・・・。」

と、咄嗟に口にしてしまった。
男が男にかっこいいだなんて!マリーはしまったと思ったが、

「はははっ!そうか、かっこよかったか。マリウスも剣の練習をすれば、
すぐに峰打ちくらい出来るようになるぞ。」

と言った。その反応にホッとしたが、

いやいや、無理でしょう。

と、思いながら、先を急いだ。
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