能ある魔女は目を隠す?!二つの秘密を抱えたお世話係は知らない間に王子に溺愛されてました!

野営地に戻り、マリーはいつも通り夕食を作ると、
デザートに先ほどの果実を食べやすいように切ってから出した。

「甘い!」

「果汁たっぷりでおいしいですね!」

久々の甘いものに二人は、パクパクと果実をほおばった。


夕食が終わり、マリーが片づけに入ろうとすると、またレオナルドが、鍋を水辺まで
運んでくれた。

「あの・・・、大変ありがたいのですが、やはりぼくの仕事ですので。」

「俺が勝手にしてることだ。気にするな。」

と言って、取り合ってもらえなかった。

これ以上、優しくしないでほしい・・・。
あの夜、レオナルドに抱きしめられてから、マリーはレオナルドの優しさが、
逆に苦しくなっていた。レオナルドへの想いが止められなくなる・・・。


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