能ある魔女は目を隠す?!二つの秘密を抱えたお世話係は知らない間に王子に溺愛されてました!

マリーとビビアンは、計画の実行に向けて、腹ごしらえをしていた。

無言でもりもり食べる二人を、ビビアンの父が、不思議そうな顔つきで見ていた。

ビビアンは、先に食べ終わると、食器を片付け、

「よし、マリー、先に行ってるね。」

と言って、ランプと双眼鏡を持って、店を出た。


「おいおい、あいつはどこに行ったんだ?」

とビビアンの父がマリーに聞いて来た。

「お城です。」

「お前たちも、お願いしに行くのかい?」

「いえ、お願いじゃなく診てもらいます。」

「え?そんなの無理に決まってるだろ。」

と、言われたが、マリーはその反応に応えることなく、無言で食べ続けた。
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