能ある魔女は目を隠す？！二つの秘密を抱えたお世話係は知らない間に王子に溺愛されてました！

待ち伏せ

一方、冒険者協会では、マリーの姿が見えないことに、ビビアンが騒いでいた。

「父さんっ！！マリーがいないのっ！！」

と知らせると、他の部屋を見て回ったり、裏口の方も見て回っていた。

「マリー！！マリー！！」


ビビアンの父は、ビビアンがマリーを探し回る声を聴きながら、新聞を読んでいた。

ちょうど見開きをめくったところで、新聞に書かれている内容にビビアンの父の表情が一変した。

「やっぱりどこにもいないわ。父さんのせいよ。あれ？父さん、どうしたの？」

と、言いながら、ビビアンが戻って来た。

ビビアンの父は、何も言わず、ただ苦しそうな表情で新聞に目を通していた。

新聞を握るその手には力が入っており、新聞をぐしゃぐしゃに握っていた。