もう一度キミと青春を。
「森下さんにばっかり構って紬のことは後回し。それがムカつく」


そこまでハッキリ言える真中さんが、正直羨ましい。


私はそんなふうにハッキリ言えない。


嫌われるのが怖いから…。


「そんなこと言われたって、しょーがなくね？」


「しょうがないって何よ。紬より森下さんのほうが優先順位高いの？よそ者なのに？」


っ！！


“よそ者”


やっぱり所詮私はよそ者だ。


いくら私が馴染めたと思っていても、私以外の皆は生まれた頃から一緒に過ごしてきた仲間だ。


私はいつまで経ってもよそ者。


皆優しいからそれを言わないだけで、ホントはそう思ってるよね。


「ふざけんな。訂正しろ」


「なに怒ってんの？事実でしょ」


「いい加減にしろよ」


よそ者…か。


真中さんは、よそ者の私に大好きな蒼空が構ってばかりで自分との時間が減ったから怒っている。


私が真中さんの立場でも同じ気持ちになると思う。


だから真中さんのことは責められないや。
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