何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)
The 2nd Chapter-高2-
未練
―――
――
「もうそろそろ完全下校の時間だ。つまんない話を長々聞いてくれてありがとう」
始業式が終わった昼間から夕方まで、私はずっと蒼空の話をしていたのか。
奏が聞きたいと言って始まった話だけど、本当は私が誰かに聞いてもらいたかったのかもしれない。
「花純にそんな過去があったんだ。…でも…素敵な人だったんだね、蒼空さんって」
奏が柔らかな口調で言った。
そう。
素敵な人だった。
私を変えてくれた人。
私に生きる意味を教えてくれた人。
そして、私が救えなかった人。
「今もまだ金髪を見かけると反応しちゃうくらいに、忘れられない」
いい加減、忘れなきゃいけないのに。
「結局、一度も連絡はつかず?」
「うん。生きてるのかすら分かんない」
「最愛の人が行方不明…か…」
「ま、そんなとこ。いい加減踏ん切りつけなきゃって思ってるんだけどね〜…」
カバンを持って奏と廊下を歩く。
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「もうそろそろ完全下校の時間だ。つまんない話を長々聞いてくれてありがとう」
始業式が終わった昼間から夕方まで、私はずっと蒼空の話をしていたのか。
奏が聞きたいと言って始まった話だけど、本当は私が誰かに聞いてもらいたかったのかもしれない。
「花純にそんな過去があったんだ。…でも…素敵な人だったんだね、蒼空さんって」
奏が柔らかな口調で言った。
そう。
素敵な人だった。
私を変えてくれた人。
私に生きる意味を教えてくれた人。
そして、私が救えなかった人。
「今もまだ金髪を見かけると反応しちゃうくらいに、忘れられない」
いい加減、忘れなきゃいけないのに。
「結局、一度も連絡はつかず?」
「うん。生きてるのかすら分かんない」
「最愛の人が行方不明…か…」
「ま、そんなとこ。いい加減踏ん切りつけなきゃって思ってるんだけどね〜…」
カバンを持って奏と廊下を歩く。