もう一度キミと青春を。
「…森下さんに関係ある?」  


蒼空の冷ややかな視線が突き刺さる。


“森下さん”…か。


花純ってもう呼んでくれないのかな…。


「関係はないけど…」


「じゃあ話しかけないで」


…またか。


いつもいつも、こうだ。


もう、ほんと、嫌になっちゃう。


どうしてそんなに冷たいの?


なんで?


せめて他のクラスメイトと同じ扱いをしてくれたら救われるのに。
 

それすらしてくれない。


私にだけ異様に冷たい。


どうして?


「…私、何かしたかな。私が何かしたから怒って村から出ていったの?だから今も冷たいの?」


そんな覚えはないけど…、それ以外考えられない。


蒼空との最後の夜はハッキリ覚えている。


流れ星に願いを届けた夜。


将来を誓い合った。


あの時見せた涙の意味を、今でも考えてる。


あの涙はなんだったんだろう。


私は、蒼空に何かしてしまったんだろうか。
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