もう一度キミと青春を。
隣の女の子は誰だろう。


パッチリした二重の大きな目と、高い鼻、可愛らしい唇、細い手足は可愛らしい印象だけれど、小麦色の肌が活発な印象を与えてくれる。


「この子だれ?」


鈴のような凛として可愛い声からはかすかに敵意を感じた。


「森下花純ちゃん。森下さん家のお孫さん」


「ふーん…。なんで蒼空と仲良いの?」


上から下まで舐め回すように見回され、胃がキリキリと痛みだす。


逃げたい。  


この子の視線からも、学校からも、逃げ出したい。


「たまたま。ほら、お前も自己紹介しろよ」


蒼空に背中を押され、少し前に出てきたその子に睨まれ、一歩二歩後退する。


「真中紬(まなかつむぎ)。蒼空の幼なじみ」


…幼なじみ。


その言葉には“1番仲が良いのは私だから近づくな”というメッセージが込められている。


「ま、この村の子供は全員幼なじみみたいなもんだけどな」
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