何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)
決意
千花さんから聞いた話は、中学3年生が経験するにしては壮絶すぎるぐらい壮絶だった。
「私が間違ってた。本当にごめんなさい」
深々頭を下げる千花さん。
「頭上げてください…。蒼空のためだったことはよくわかりました」
蒼空が経験した恐怖、自分への憎しみ、絶望、失望、すべてを想像してもしきれない。
私には到底わからないような苦しみを味わった。
そして、忘れることによってその苦しみから解放された。
あの日、星に願っていたのは、日和ちゃんと離れることだったんだ。
あの涙は、そんな自分に嫌悪を抱いて流した涙?
私にとっては幸せの象徴だったあの夜が、蒼空にとっては全く違っていただなんて。
そんなことを今になって知るだなんて。
私は蒼空の何を見ていたんだろう。
どうしたら、未来は変わっていたんだろう。