もしも運命を変える事が出来るなら…
遠くで学校のチャイムが鳴る。

「やばい」

慌てる喜々良とはウラハラに、

「行こ♪」

健悟は学校ではなく、駅の方へ向かう。

「二度も同じ授業受けなくてもいいべ」

健悟に連れてかれたのは、駅前のマクドナルド。

「そういや昔もきーと学校サボったっけ」

ハンバーガーを頬張りながら、健悟は言う。

「前は図書館でしょ」

「仕方ないべ。
学生で金がなかったんだから」

健悟は小さくため息をつく。

「でも…羨ましいな」

喜々良は俯く。

「わたし、高校卒業後に結婚したでしょ。
働いてもないから、お給料なんてもちろんないし。
ゆうちゃんと梨絵(りえ)ちゃんは気を遣ってお小遣いくれるけど、わたしが働いて稼いだお金じゃないから気がひける…」

「なーに言ってんだよ」

健悟は二カリと笑う。
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