もしも運命を変える事が出来るなら…
「奈良橋(ならはし)さんなら昨日、彼氏に振られたのか泣いていたよ」

昨日、紬を下校中に見かけた、副学級委員の辻岡 暖(つじおか だん)は心配そうに、ゆずゆたちに言った。

「あー…やばいね、それは」

ゆずゆは呟く。

「紬は意外とメンタルもろいから、死なないといいけど…」

「ちょっと、ゆず!
変な事を言わないで!」

ゆずゆを叱った喜々良だが、心はザワザワしていた…。


‐「つむちゃ~ん?」

母親が階下から紬を呼ぶ。

昨日、蒼樹に酷い言葉を吐かれ、紬は学校に行かずに寝ていた…。

「お客さんよ。
篠原くんって男の子とお母さん」

蒼樹が母親とともに、紬の家を尋ねてきたのだ。
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