もしも運命を変える事が出来るなら…
紬がリビングに行くと、

「あなたが紬さん?
なるほど、いかにも遊んでそうな女の子ね」

まるで品定めするように、蒼樹の母親は紬は見た。

「人の娘になんて事を言うんですか、あなたは」

たまたま仕事が休みだった紬の父親は、蒼樹の母親に対して苛立っている。

「だってそうでしょう?
うちの子と付き合っているのに、うちの子はお腹の子の父親ではないんですから」

「な!」

紬から、紬が妊娠した話を聞いていない両親は驚きのあまり、口をパクパクしている。

「うちの子は避妊したと言っているんです!
なのにおたくの娘さんは何をしているんですか!」

紬は黙り、両親はアタフタしている。

本当は紬は、

「嘘!
外出しは避妊じゃない!」

と言いたかったが、紬をまるで汚いものを見るような目で見ていたので、何も言えなかった…。
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