もしも運命を変える事が出来るなら…
「すっかり暖かくなったね」

「もうすぐ二度目の高校生か…」

そんな話をしながら、健悟と紬のお墓に向かう。

その時、

「なんでおまえが来るの?」

冷たい口調で、佑典(ゆうすけ)が蒼樹(そら)に言った。

「え、だってつむちゃんは俺の彼女だし」

「捨てたくせに?」

蒼樹を睨むように、佑典は言う。

「つむちゃん、妊娠して苦しかったはずだよ。
そんな彼女を追い詰めたのは、誰?」

佑典は、蒼樹から紬の事を聞いていた。

「佑典、彼女がいるおまえなら分かるだろ?
生でするのって気持ちいいんだよ…。
てか外で出したのに妊娠ってありえないだろ!
絶対俺の子じゃねぇよ」

「最低だよ、おまえ…。
おまえと一緒にすんな!
同類にされたくない」

吐き捨てるように佑典は蒼樹に言うと、きびすを返した。

その時、

「ゾノ…」

「ゆうちゃん…」

喜々良や健悟と目が合った。
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