もしも運命を変える事が出来るなら…
『あの頃に帰りたい…?』
‐「かんぱーい!」

成人式が終わり、夜、喜々良(ききら)はとある居酒屋に来ていた。

「よお、飲んでるかい?」

チューハイを片手に、親友の中原 千裕(なかはら ちひろ)が喜々良の元にやって来た。

「ハッピーかい、バカモノ 」

「誰がバカモノじゃ」

思わず千裕に突っ込む。

「バカモノじゃないの!」

千裕は既に酔っているのか、顔が赤い。

「肝心の好きな人に告白出来ず、ゆきずりの男とけっk…」

「ちーちゃん!
それ以上言うとほんと怒るよ!
ゆうちゃんはゆきずりじゃない!」

「冗談よ…」

千裕が何故かムッとしている。

「ちーちゃん、酔ってるでしょ」

「あたしは酔ってない!」

「それ、酔った人が言うセリフ。
お水、もらってくる」

「ねぇ」

千裕は喜々良の腕を掴んだ。
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