もしも運命を変える事が出来るなら…
「はい、お水」

「ありがとう」

カシャン

「あ…」

「おい、千裕」

「ちーちゃんっ」

千裕の手が滑り、グラスを落とすと健悟と喜々良がほぼ同時にため息をつく。

「ヤバい、息ピッタリ!
なんで付き合わなかったの?」

「同じ質問をするな!
これだから酔っ払いは…」

健悟は顔をしかめている。

その時、お水が入っていたグラスを片付けていた喜々良の手が健悟の手に触れた。

「…あ」

慌てて手を引っ込める喜々良。

それを見て、千裕は不思議に思う。

健悟はわからないが、少なくとも喜々良は健悟を意識してる。

できちゃった婚ならまだしも、何故、あんなに早く喜々良は結婚したんだろう…?
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