甘い約束には罪がある
「でも、他の男子にわーちゃん取られるの嫌だな。」
翔は私の方を見ずにそう呟いた。
え??
それって女の子として取られたくないってこと?それとも妹がとられるみたいなかんじで?
「わーちゃんは俺だけ見てたらいいよ。」
翔は微笑んでそう言った。
ずるい、ずるすぎる。
そんなこと言われたら好きって気持ちやめれるわけない。
1度でも翔を忘れようとした私が馬鹿だった。
小さい時、「結婚」という約束をしたこともなかったことにしようとしていた。
翔はずっと私のことを思ってくれてたの?
私の事好きなの?
約束も覚えてるってこと??
「翔って私のこと、………」
私は好きなの?と聞こうとした。
でも聞けなかった。
好きじゃないって言われた時が怖かった。
「どうしたの?」
「ううん、なにもない。」
私はとっさに誤魔化してしまった。