甘い約束には罪がある
休み時間になり、私は集めたプリントを持って資料室に向かった。



あー、なんか言われそう。

てか翔とまともに話すの何年ぶり?


緊張してちゃんと話できないかも。。



と考えているうちに資料室についてしまった。




私は勢いよく教室のドアをあけた。



「失礼します。2組の宮川です。」



「どうぞ」




ドアを開けた瞬間、翔が後ろを振り返って私を見つめていた。




「これ、置いときますね……」




あー、気まずい。今までどうやって話してたっけ。てか何話せばいいの??




「ありがとう。久しぶりだね、わーちゃん。」



「ちょ、学校でその呼び方はダメだから!」



「あー、そっか。みんな知らないもんね、俺たちの関係」



そう、私たちは一応幼なじみ。



もし、変に周りに誤解されたら翔が困ることになる。


「そうだね、生徒と教師が幼なじみの関係とかバレちゃったら友達に騒がれちゃうよ。」


私はそう笑って誤魔化した。



本音はみんなに言いたい。
翔との関係のこと、昔の翔も知ってること。




「わーちゃん、大人っぽくなったね。」


と私を見て翔が言ってきた。
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