ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~



 そのあと、海の見えるカフェで昼食をとった。

「あ~、心が洗われる」

 実家に帰って心が乱れたらしい村正は無心に海を眺めようとする。

 仲良さそうにも見えるんだが、お父様と。

 どうやら、本人たちは認めたくないようだ、とあやめは思う。

「なんか何処に勤めてても、あの親が口出してくるんで。
 そのたびに、仕事辞めて」

「ああ、それで、ときどきニートに」

 晴れ、ときどき、ニート、と真っ青な夏空を見ながらあやめは思う。

 ……考えようによっては、ものすごい過保護な親なのでは。
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