ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~




 食事が終わる頃、にこやかにユキコが言ってきた。

「寝室のご用意ができてますよ」

「そうか」

「では、わたしはこれで」
とユキコは微笑み、行ってしまう。

 その安心感のある、ちょっとふくよかな後ろ姿を見送りながら、
「村正さんはお部屋と寝室が別なんですか?」
とあやめは訊いてみた。

「お前も部屋と寝室、別だろう」

「でも、私のお部屋、ベッドありましたよ?」

「俺の部屋にもベッドはあるぞ。
 疲れたとき、ちょっと休むのにいいな」

 そのまま、村正の寝室を見せてもらう。
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