ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~
「俺を雇わないか?
 雇ってくれるなら、お前のために、なんでもしてやるぞ。

 俺の職業は、AI音声認識サービス、スマートスピーカーだ」

 アレク○とか、Googl○アシスタントみたいな、と男は言うが。

 いや、あなた、まず、AIじゃないし。

 音声は認識して当たり前なのでは……?
と思いながらも、逃げられない雰囲気なので。

 あやめは、とりあえず、この目の前の不思議な男に質問してみた。

「えーと……、つまり。
 あなたを雇えば、アレ○サみたいなことをしてくれるということですか?」

「そうだな。
 電気をつけたり、ご飯を炊いたり。

 掃除機を動かしたりもできるぞ」

 それは家政婦さんなのでは……?
と思いながら、

「もしかして、ニートの方ですか?」
と訊いてみた。

「昔はたまに、そうなってたな」

 ニートってたまになるものなのだろうか?
と思いながら、あやめは言う。
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