ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~
 

「まあ、うちにいるムラマサはお前のための特別なムラマサだからな」

 村正は時間が来て、リビングを掃除しているムラマサを見ながら言う。

「掃除の途中でも、ムラマサ! と呼んだら、すぐ来るぞ。
 他の人が命じても、お前じゃないと動かないからな。

 まあ、俺の方があいつより早く来るんだけどな……」

 何故か村正は、おのれが作ったムラマサを敵視する。

「ムラマサー」
と外でユキコたちの声がした。

 試作品のムラマサ2号が庭で芝刈りをしているようだった。

 メイドさんたちに子犬かなにかのように、ムラマサ2号は可愛がられている。

 このムラマサ2号は、普通に屋敷のみんなの声で動く。

「ムラマサ、あんまり振動なく運べるのがいいですよね。
 防水だし」
とあやめは育てるために、水につけてあるパイナップルの先端部分をのせてみようとムラマサを呼んだ。
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