ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~
「あの、彼氏はいな……」

「くそっ、あやめめっ。
 もっと、こう、グローバルに付き合えよっ」
と小林はよくわからないイチャモンをつけてくる。

 彼は、『あやめの彼氏は外国人』に賭けていたらしい。

「僕は信じてますよっ。
 アレ○サは、猫ですよねっ?」
と勢い込んで言ってきた由良に、

「……アレク○は人工知能では」
とあやめは呟く。

「えっ?
 じゃあ、やっぱり、AIのア○クサのことだったんですか?」

「えーと、今、うち、アレク○と、ムラマサがいるんだけど」
と言うと、脇田が、えっ? という顔をする。

「『ムラマサ』、実在してたの?」

 は? とこちらが訊き返す番だったが、
「脇田さん、電話ー」
と女子社員が呼びに来て、はいはーい、と脇田は行ってしまった。




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